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【擱座】ローライフレックス新品調達計画

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木の床の客車、青いシート、むろんキップは硬券。
このカメラに似合いの撮影場所は、大井川鐡道のSL列車内であります。
このローライフレックスMXを使い始めて一瞬考えたのが
新品のローライフレックスを買おう」
ということ。

現在も取り扱いはありまして、新品のお値段は1台約100万円でございます。
軽乗用車1台と、この機械がほとんど等価なワケです。
5年払いで一カ月2万円ぐらいか」
「うーむ」
「買っちゃおうっかな(^^ゞ」
とか、いろいろ妄想をたくましくしておりました。

このMXに内蔵露出計ありません
ご覧のように露出計を別途持ち歩く必要もございます。
しかし、快晴などの分かりやすい条件下では、フツーに露出計の壊れたカメラを、露出計を買うカネもなく、フイルムも長巻きフイルム自分で切って使って仕入れを抑えながらガリガリ使っていたカメラ貧乏時代に鍛えた目玉露出が有効ですから必携というわけでもありません。

しかし人間は一度ラクをしてしまうと慣れてしまいます。
生物として、ゆゆしき事態です。
内蔵露出計は、ないよりもあった方がいいのです。
そこで、新品が欲しいと発想した次第です。

なんですが、このMXは
1.フイルムを巻く
2.構図を決めてピントをとる
3.シャッターを切る
という、もうこれ以上省略したらカメラではなくなるという、基本中の基本機能だけがあります。

この究極のフルマニュアルは、ありていに申せば究極のオート機ということでもあります。
レンズの被写界深度(写る範囲)を深くとって、大体これぐらいでいいだろうという位置にピントを置いてシャッターを切れば、そのへんのモノは全部写ってしまうからです。

ということは、新品を買うからには、内臓露出計以外のメリットが必要になります。
費用対効果、なんていう会社の経営者みたいなことを言っているのではありません。
費用対効果なんていうのは、決して趣味の世界に持ち込んではいけない概念です。
単に100万円の出費に対する自分への言い訳が必要なだけです。

でまあ新品と63年前の新品のスペックを比較しても、シャッタースピードの最高速は1/500で変わらず。
レンズの明るさは2.8と3.5で大して変わらず。
違うのは、新品のレンズがプラナーという世界最高峰のレンズであり、63年前の新品はテッサーというガラス4枚を組み合わせただけで簡単にできる割には抜群に写るレンズであるということぐらいです。
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あたくしの場合は、こんなふうに風景的な画ばっかり作っております。
こういう奥行きカッキリの画作りにはテッサーが向いているというレンズ特性もございます。
そして何より新品は1.3キロ超のヘヴィなカメラですが、63年前の新品は900グラムと軽量だということ。
スペック同一で、軽いんなら、このままでいいや。
と、新品購入計画は実にあっさりと放棄されたのでありました(^^ゞ

これから二眼レフをお求めになろうというご同輩各位には、何よりもMXをお勧めいたしたく存じます。
この軽快な操作性は、んげえ病みつきになりますよ(^^ゞ

by yonige | 2018-07-24 20:52 | 二眼レフ